きょうも一日が終わる

きれいなものをきれいな文章で切り取りたい。

ボランティア

否定をしないところから

否定からは何も生まれない。 では全然納得のいかないことへは、どのように相対したらよいのだろう。 わたしはクラスでやる長縄が昔から大嫌い。 もともと運動が苦手だったこと、そしてプライドが人一倍大きかったこともあって、人に失敗した姿を見せ、かつ人…

一人をきちんと見ること

発達障害があり、対人関係や集団生活に困難を感じているAくん。 友達と遊ぶと、遊びのルールに納得できずキレてしまう。 「ノートを写してください」という先生の声がうまく心に入っていかず、「みんなに迷惑をかけるな」と怒られてしまう。 そうやって今ま…

ある日のこと。 「いくら言っても『死ね』『バカ』と言い続ける人を、クラスのゲームに参加させることはできない」 先生の言葉はまさに宣告。 変えようのない事実のように告げられる。 クラス会として体育館で行われたドッジボール。 運動が得意な彼は先生に…

「教えて」

かけ算の小テストが返却された。 Aさんの点数はイマイチ。 これからやり直しをして先生に提出しないといけない。 「はやくやり直しをしてください」 という先生の声にかぶさるように、 「おわったー!」「あー、ミスだった!」と子どもたちの声が上がる。 …

成長とは何か

ある日の音楽の授業。 ソプラノリコーダーの音であふれる音楽室。 中には曲を吹いている人もいるが、息を強く吹きこんで面白がっている人も。 先生「つぎは〇〇をリコーダーで吹きます」 ピープーピイィィィー 児童A「先生が〇〇やるって言ってるよ!」 児…

「ズルイ」

小学校にボランティアに行くようになって、耳についた言葉に 「ズルイ」 があります。 友達が何かすれば「ズルイ」 先生が何か言えば「ズルイ」 「ズルイ」の裏側にはどんな気持ちがあるのだろう。 ずっと気になっています。 例えば先日の一コマ。 音楽の時…

「だってまだAが納得してない」

合意形成って本当に本当に難しい。 でもすっごく大事なこと。 楽しく生きたいように生きていくためには、他者の「生きたいように生きたい」を認めないわけにはいかない。 そんな相反する各人の欲望を、どうやって合意へと持って行くのか。 大人だって難しい…

「どうやって書いたらいいか分からない」

社会の授業、残り5分。 教室の子どもたちは今日の授業の振り返りを書いている。 お題は「今日の授業で分かったこと・思ったこと」 5行は書きなさい、というのが担任の先生の指示。 私はいつものように机のまわりをフラフラと歩きまわっては、「いいこと気…