きょうも一日が終わる

きれいなものをきれいな文章で切り取りたい。

2月9日

今日の読書

もりのなか (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

もりのなか (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

マリー・ホール・エッツの『もりのなか』


「ぼくのさんぽに ついてきました」の繰り返しで、
ライオンが、ぞうが、カンガルーが、コウノトリが、うさぎが、
「ぼく」の森の散歩についてくる話です。
「ぼく」と動物たちはあそんだり、ピクニックをしたりするけれど、
動物たちはいつの間にかいなくなってしまう…
いや、隠れているだけかな。
そんな、余白をすっと残す絵本です。


何回も繰り返される「ぼくのさんぽに ついてきました」が、子どもの笑いを誘うのだろうなぁと思いながら声に出して読みました。
なぜ、同じことばの繰り返しは面白いのでしょう?
多くの詩もJ-popもクラシックのソナタ形式源氏物語だって繰り返しで出来ています。
人のリズムに繰り返しが必要なのだろうなあ。


「ぼく」たちは他のひとのピクニックの跡を勝手に拝借してしまうのだけど、
絵のなかに、行列にはいないリスがいるんです。
もしかしてリスのピクニックだったのかもしれません。
そんなひとつひとつも面白い。