きょうも一日が終わる

きれいなものをきれいな文章で切り取りたい。

「難しい問題探そうよ」

今日の発見は「フロー状態」
フロー状態についてはダニエルピンク『モチベーション3.0』などに詳しいです。

p199もっとも重要なのは、フローにおいては、やらなくてはならないことと、できることの相関性がぴったりと一致する点だ。課題は簡単すぎず、難しすぎない。しかし現在の能力よりも一、二段高く、努力という行為そのものがなければ、とても到達できないレベルのことをほぼ無意識のうちにやっている。これが心身を成長させる。このバランスが、その他の月並みな体験とはまったく異なるレベルの集中と満足感を生み出す。

簡単すぎる課題やゲームってつまらないですよね。
かといって難しすぎる課題は疲れてやる気がなくなっちゃう。
できそうで出来ない、でもなんとかすると出来る!そんな課題やゲームが一番ワクワクします。
だから、常に楽しく学んでいくポイントは、自分のフロー状態を持続させる課題を自分で見つけていくことかもしれない。


算数の時間。
クラスの子どもたちの勉強の仕方は様々です。
一人黙々と机にむかう子、ホワートボードを使って友達と話しながら問題を解く子、ホワイトボードにでかでかと図を書きながら一人で取り組む子、友達と話しながら解く子、…と思いきや「ちょっと一人で考えてみる」と机にもどる子。
一人一人に課題達成を任せると、こちらが一方的に教えるよりもずっと速くミッションクリアします。
これにはびっくりしたなぁ。
「ぜんぜんわかんなーい!」と「よゆーよゆー!」の違いは、意欲的に取り組めるか否かだけなのかもしれない。
彼ら彼女らには力が備わっている。わたしはそれを阻害せずのびのびとしておける最高の環境をつくる人にならないと。
今日は本当にそう思いました。


そんなこんなで授業時間を半分も残してミッションクリアしてしまった子どもたち。
事前に「ミッションクリアした後は、算数ならどんなことをしてもいいよ」と告げていました。
「何すればいいー?」と聞く子にはレベルに合った過去問などを勧めつつ、基本的には子どもに任せる。
みんな何をするだろう?と思っていると、
「難しい問題探そうよ」
とネットで問題を探す子どもたち。
「難しい学校の過去問解いてみようよ」
と過去問をペラペラとめくる子も。
そして、授業時間が終わった後も、「こんな問題あったよ」「この過去問見て自己流問題つくってみたー」「これ解いてみて!」とまるで遊ぶかのように問題を解いて(半分くらいの問題は挫折したみたいだけど)いました。


これ、まさにフロー状態ですよねぇ…とびっくり。
授業時間を超えて問題に取り組む子どもたちにとって「算数」が勉強でなく遊びになっている。
できそうでできない、時にはできる…そんな問題を楽しんでいる…!


ーーー
フロー状態って「できそうで出来ない、でもなんとかできる!」問題だけがあっても不十分なんですね。
いくらフロー状態に適した問題だとしても、取り組もうとする意欲がなければ効果ナシです。
大事なのは自分の手で、自分の意志で問題に取り組むこと。
そうしてはじめて課題解決が楽しくなるのだなぁ。
学びと遊びと柵を取っ払うこと。これって可能なのでは!?と感じた1日でした。