物語について
物語のなかには、いろいろな感情があって、いろいろな思想がある。
どんな登場人物にもその人なりの気持ちなり思いがある。
よく、「敵にも敵なりの正義がある」作品が賞賛されることがある。
それは、現実世界のあらゆる人に、その人なりの正義があるからなのだろうと思う。
物語を読むことは、たくさんの人の考えや思いを自分の中に育むことなのだろうな、と思う。
神話はなぜ、物語の形をとるのだろうとずっと考えていた。
それはきっと、感情をベースにすることでしか世界を築くことは出来ないからではないか。
たくさんの思いを反映できるのは、説明的な語り口ではなくて、物語なのではないか。
物語は、感情が行動を生み出すことを是とするものではないだろうか。